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桃紅柳緑【鬼滅の刃】【R18短編集】  

第2章 ※恵風和暢 【不死川実弥】2 完


顔を離してあやを見ると、目に涙を溜めながら、真っ赤な顔で実弥を見ていた。

「・・何だぁ?あやサン。その顔」

「・・・実弥こそ。何、今の可愛い顔?」

「・・・あやサンといると、こんな顔になっちまうんだよ。これが嫌で、避けてたんだよ。」

「ほら、・・・じゃあもう恥ずかしいから目、閉じてろよ。」

実弥はあやの目を掌で覆い、口づけの続きをする。
あやは、ふふふと笑いながらその掌を自分の掌と絡め、実弥の手の甲に口づけして畳に下ろす。

「実弥・・。さっきの可愛い顔、見せて?」

「あやサンは安い女だなァ。こんなんでいいのかよ。」

優しい顔で微笑むと、あやの唇を舌でべろりと舐める。

「口、少し開けてくれ。」

あやが少し開けると、隙間に舌を入れて奥を探る。

「んっんっ・・・んっ・・」

あやの鼻にかかる甘い声と、舌と舌が絡みつき、くちゅくちゅという音が響く。

実弥の手があやの胸に伸び、着物の上から優しく揉んでいき、もう一方の手は袴の紐を解く。
胸元へ手を入れようとして一瞬考えて止め、口づけも離してあやの顔を見る。
あやの頬は上気し、とろりとした顔で実弥を見ると「どうしたの?」と優しく微笑む。
実弥はそんなあやの顔を見て、少し悲しそうな表情になりながらあやを抱きしめる。

「あやサン。さっきは嫌な思いをさせちまって悪かった。・・続きあやサンが嫌ならしねぇ」

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