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桃紅柳緑【鬼滅の刃】【R18短編集】  

第15章 天馬行空 【宇髄天元】 1


私は数か月前にこの学校に赴任した。私立で設備にお金をかけている学校なら、面倒な生徒指導が少ないと思ってこの学校にした。

初めての担任は高校二年生。クラスの子は基本的にはまぁみんなお利口な高校生。家庭も裕福なお家が多く、大学に行くためにお勉強も良くする。・・・・が、いい子かと言えばそうばかりではない。うまく立ち回れる子が多いだけ。それは生きていく上で必要な事なので悪いことではないが、そのストレスのはけ口に気の弱い子や優しい子に対してのいじめの様なものも何件かある。

それよりも、私のクラスで一番の問題児が宇髄君。成績はまぁ悪くない。でも、喧嘩ばっかりして、教師の言うことは聞かない。不純異性交遊も多いらしく、去年は女の子を妊娠させてしまったそうだ。女の子は退学してしまった。彼の親は弁護士を連れて来て、証拠不十分で彼はお咎め無し。初任が持つにはちょっとヘビーな生徒。

・・・・学校からしたら大学出たての美術の教員の私はいつ辞めてもいいということだろう。美術は受験の必須科目ではないし。一応、宇髄君の選択科目が美術だったからという理由で私のクラスになったという事だったが、自分のクラス以外で美術を選択している子も多いので、簡単に言うと押し付けられたんだと思う。

まぁでも、学校内でなければ、飲酒でも喫煙でも喧嘩でも警察のお世話にならない限り問題になりはしない。不純異性交遊・・・はダメか。女の子の親が言えば問題になる。今の子だから、そういったことの知識が多い分、禁止するのは難しい。
宇髄君は整った綺麗な顔と、パリコレのモデルの様なスタイルの良さで実際かなりモテるらしくいつも可愛い女の子と一緒にいる。モテるならその辺は上手くやって欲しい。

何か彼が問題を起こしたら、担任の指導力不足で私ごと切り捨てだろう。

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