第13章 炎炎 【煉獄杏寿郎】3
2人は社会科準備室に入り、あやをまず座らせると、その横に椅子を持って来て不死川が座る。体はあやの方に向けて開いている。あやにも体ごと自分の方へ向ける様に言うと、不死川はあやの顔を見ながら尋ねる。
「あや。お前まだ煉獄が好きか?」
「不死川さん。生徒指導の話じゃないんですか?」
「好きか?」
「・・・はい。好きです。すみません。」
「謝る必要は無ェよ。」
「俺の妹と煉獄が結婚してるのは知っているよな?」
「はい。存じております。」
「このまま煉獄を好きでいても、煉獄には寿美がいるからどうにもなんねェぜ?」
「はい。分かっています。」
「お前、煉獄以外を好きになったことあるか?」
「ありません。」
「なんか新しい彼氏いるんじゃなかったか?」
「・・・・元彼の杏寿郎が魅力的すぎましたから、普通の男の人なんて合うわけがないですよ。頑張って合わせてみたんですが、つまらなくって。・・・もう別れました。」
「お前、このまま一生叶わぬ恋を続けんのかよ?」
「・・・分かりません。申し訳ないですが、再会してから余計に杏寿郎への気持ちは強くなりました。」
「お前、前世でも煉獄しか知らねェからそんなことになるんじゃねェの?」
「・・・そうかもしれませんね。でも、それを言われてもどうしようもないですけど。・・・何がおっしゃりたいんですか?」
「・・・お前。俺を好きにならねェか?」
「・・・・え?」