第5章 千樹草の試し
「千樹草を取ってきてもらおうか。」
ギガン船長が少女に頼んだ仕事。
船員が皆息を飲む。
千樹草がどこに生えているのか、どれだけ危険なのかを知ってるから。
あたしは黙って少女を見ていた。
千樹草を取りに行くのが危険と聞いても、仲間に止められても、彼女の真剣な目は変わらない。
「ジェハ。案内しておやり。」
「はいはい。」
歩き出すジェハに少女は付いて行った。
「いいの?行かせて。」
「今からでもお止めして、、」
「無駄だ。ああいう時は止めても聞かねェんだ。姫さんは。」
彼等の話を盗み聞く。
姫、、?