第2章 恋の始まり
「、、、」
急にジェハがハッとした表情をすると、難しい顔をして押し黙る。
その様子になんだか不安になってしまう。
『ジェハ?どうかした?』
「、、いや、何でもないよ。支度して帰ろうか。きっと皆心配してるよ。」
『そうだね。何も言わないで来ちゃったし。』
「うーん。そうゆう心配じゃないけど。」
ジェハが苦笑いをする。
『え?どうゆう事?』
「ディアは、皆に愛されてるよって事。」
ニコリと笑うジェハ。
全然意味が分からなかったけど、ジェハの言った“皆の心配”は、船に帰ったら分かった。
「うっ、うっ、俺等の癒しがっ!」
「ついにジェハの毒牙に、、。」
「二人で朝帰りとか、、。生々しいだろっ!」
そっちの心配だったらしい。
そして、あたしはこの時気付かなかった。
ジェハが難しい顔をしたのは、この心配じゃ無かったって事。
ー恋の始まりー