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不確かな idea 〖 呪術廻戦 〗

第8章 living for love 【七海建人】前編


「いってぇーーーー」

顔をしかめて手を振る虎杖君は、痛いと言いながらもなんだか余裕のある感じだ。
そう言う私は、声も出ないぐらいに痛く、涙をこらえるのに必死だ。

そして、私たちが静電気で振り払ってしまった くま吉は、今

七海さんの手の中に、ポスンと落ちた。

「大丈夫ですか?」

七海さんが、くま吉を左手に持ち、パッと私の手を握った。

冷たい指先が触れると、私の顔が一瞬で真っ赤に染まったのが、自分でもわかった。

「何!?先生、今の!?」

私の様子なんて気に止める様子もなかった虎杖君が五条さんに聞いたけど、当の五条さんは


「……何?お前ならいいわけ?」


表情は例の目隠しのせいで、全く見えないんだけど
何故かムスッとした口をしていた。

「え!?何!?何のこと!?」

虎杖君が相変わらず、大きな声で騒いでいる。
そんな虎杖君を気にも止めずに五条さんが

「ちゃん、大丈夫だった?」

目隠しを上げ、キラキラした瞳で私の頭を撫でようとした瞬間


バチィィィ!!!


と、また大きな音が店内に鳴り響いた。


とうとう私の目から、涙が出た。
我慢していたのが、ポロっと1粒こぼれ落ちただけなんだけど

五条さんは、全く何事もなかったようで……


「うわ、マジで僕達、拒絶されてるね」

「何がですか!?いや、それより今の、痛くなかったんですか?」

「うん。くるの解ってたからね!僕の無限がオートで働いた」

は?解ってた?無限?オート?????
なんだか私が理解不能状態に陥った。


「拒絶されてるんだよ、くま吉に」


「え?」






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