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不確かな idea 〖 呪術廻戦 〗

第8章 living for love 【七海建人】前編


「よければ少し場所を変えませんか?どこかで食事でも」

「あ、えっと……お礼的な?」

「は?“お礼”ですか?」

惚けた返事をする七海さんに、私がコクコクと頷くと

「まさか。少し話をしたいだけなんですが。先ほどの人形にも興味がありまして」

「ナンパ?」

「それも少し違うような」

手を顎にあて 首を傾げ律儀に答えてくれる七海さん。

「ごめんなさい、冗談です。近くのファミレスでいいですか?」

「えぇ。そういえば近くにありましたね」

「はい。この辺りに来るの久しぶりですか?」

「そうですね……」

ベンチから立ち上がると二人並んで歩きだした。
だけど私の息がだんだんと上がってくる。

すると突然、ピタリと七海さんが立ち止まった。

「私のペースで歩いていましたね。すみません」

そう言って、ゆっくり歩きだしてくれた。

「七海さんは歩くの早いんですね。私は運動不足だなぁー」

「職業柄、体力だけはありますね」

「へぇー、やっぱり七海さんも学校の先生なんですか?若い子といると体力がいるとか?」

「教職に就いているように見えますか?」

七海さんが歩みを止めて聞いてきた。けど、、、



うーーーん、正直そのスーツ。堅気には見えない……


私が返答に困っていると


「貴女は正直な方ですね」

そう言って、また頭をポンと撫でた。

「顔に出てました?」

「はい。正直でいいと思いますよ。可愛らしい」

「……え?」


思わず、え?なんて聞き返したけど、すぐにお店に到着し、そのまま席に案内された。






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