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不確かな idea 〖 呪術廻戦 〗

第6章 Femme fatale 【五条悟】後編


「何かあったんですね」

「うん、まぁね。“時が来た”って感じかな。また戻ったら話すよ」

「はい」


……時が来た?戻ったら話す?そんな事を言う五条さんに違和感しか持てなくなった時


「何があっても、僕は必ずここに戻る。いいね?」

「はい」

「あと、何があっても新宿……いや、都心には来ないでくれ。約束だ」

「はい」


私が不安そうな顔をしたんだと思う。
ううん。した。何故だかイヤな予感しかしない。

「だーいじょうぶ。僕が最強なの 知ってるでしょ?」

五条さんがいつものように私の頬を撫でる。

「はい。だけど、何だか今日は……」

「うーーーん、そっか」

アゴに手をあて考えるフリをする五条さん。
わかってるの、私の不安を取り除くためのポーズだって。でも、その優しさが何故か今は辛い。


「言質だ」

「え?」

「こないだの言質。あれを発動しよう」

「へ?」

「まぁ、今回のは保険みたいなモノかな?」

ボソッと呟く五条さん。
今度は私の両頬をムギュっと強く挟んで


「必ず立ち会い出産だ」

「えっ?」

「あと帰ったら話すよ、必ず。“俺”の親友の話を」

「……」

イヤな予感はきっと私だけが感じているんじゃない。

「ほら、返事は?」

「……はい」

「よく出来ました」

私の頭をグリグリと撫で回す五条さん。

「ちょ、ちょっと……」

思わず逃げようとした私を、今度は力強く抱きしめる。

息が止まりそう……


「よしっ!充電完了!!!」


今度はパッと引き離される。そして、唇をサッと重ね


「行ってきます!」



だめ。寂しがっちゃ。辛くても、不安でも……


「行ってらっしゃい!ここで待ってます!」



私は笑顔で手を振ったんだ ーーー



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