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不確かな idea 〖 呪術廻戦 〗

第6章 Femme fatale 【五条悟】後編


「子供を授かるタイミングは、全て五条さんに任せます。
 だけど必ず、立ち会う、共に子育てをする、が条件です」

笑顔で言い切った私に、五条さんは


「ははっ!やっぱり君は俺の見込んだ通りの女性だ!」


大きな口を開けて、楽しそうに笑いだした。

けど、俺?俺って言った?

「わかった。全て君の条件を飲む。そして、俺は……」

なんだか違和感を感じて思わず

「俺……?」

ボソッと呟くと

「本当はね、ずっと“俺”って言っていたんだ。
 だけど親友のアドバイスでね、“僕”に変えたんだよ」

親友……五条さんから初めて聞いた言葉だった。

目を細め、少し悲しそうに笑ってから

「いつか俺の親友の話を聞いて。そうすれば俺は必ず君の元に戻る」

私の頬を両手で優しく包み込んだ。

「はい。必ず」

「契約成立だ」


私が目を閉じると、筋肉質な身体とは裏腹な柔らかい唇が重なった……












その後、暫くしてからだったーーーーーー




10月31日 ハロウィン当日

その日の夜も私達は一緒に居た。
五条さんが食後にいつものコーヒーを飲んでいる時

彼のスマホが震えた。


「はい。どったー?何かあっ……」


いつもの軽口のように聞こえた。でも、電話を受ける瞬間から違っていたの。

いつもなら、あんなに直ぐに出ない。それに、必ず私に断りを入れてから電話に出ていたのに



「そう。わかった。直ぐに行く」



通話を終え、コーヒーを一気に飲み干した。


そして


「ちょーーーっと行って来るよ」


ケロッとした顔で私を見た。


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