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不確かな idea 〖 呪術廻戦 〗

第6章 Femme fatale 【五条悟】後編


「言質!?」

「はい」

今まさに部屋の電気を消そうとしている五条さんが、かなり大袈裟に驚いて言った。

「いや今さ、ほら、かなーーーり いいムードで来たんじゃない???」

「で、でもこのまま流されたら、私、きっと言う機会を逃してしまいます……」

「いいよ、いいよ、七海の言葉なんて律儀に守んなくても」

「そう言う訳じゃなくて」

テーブルを片付けて敷いた布団の上に正座をして、話を続けた。


「たぶん、ううん。きっと必要になる気がするから……」

「勘ってヤツ?」

「そんな感じです」

「ふぅーん。そっか、じゃあ言ってみて。ま、君の望みなら僕は全部叶えちゃうけどね」

甘い言葉の後に、パチンとウインクしてくる五条さん。ドキドキしないはずないんだけど


「あの」

「うん」


五条さんも私の前に正座をして座ってくれた。

そして私の言った言葉は



「出産は必ず立ち会って下さい。あと、子育ては必ず一緒にします」


真顔で話す私の耳に

「へ?」と、

間の抜けた返事が返ってきた。
でも私はまっすぐに彼を見つめ、

「約束です。じゃないと私、子供は産めません」

「……」

五条さんは黙ったまま、私を見つめ返した。


「五条さんは、自分が居なくなっても大丈夫なように後進を育て、自分と同じ能力を持つ子供を作ろうとしている。そうですよね」

「そうだね」


次の言葉を私はニッコリと笑って言った。



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