第6章 Femme fatale 【五条悟】後編
「今日は朝までいてもいいのかな?」
食後のゲロ甘コーヒーをやっぱり美味しそうに飲む五条さんが、ニヤリと笑いながら言った。
「学校には戻らなくてもいいんですか?」
「明日は休みだからね。ちゃんも休みでしょ?」
「はい。って、あれ?私、伝えてました?」
「ちゃんのことなら、何でも知ってるよー」
「……」
おどける五条さんの顔を、黙ったままじーーーっと見つめると
「さっき先に店に寄った時に、教えてくれた」
てへ、なんて笑ってる。
だからそれがズルいんだって!!!
「あ、でも……着替えとか」
「だーいじょうぶ、僕、用意いいから」
サッと大きなカバンを取り出す五条さん。そう言えばいつもは持ってないのに、なんか持ってたな……
「さ、さすがですね」
「そ!備えあれば憂いなし、ってね。お風呂はどうする?一緒に入る?それとも背中、流そうか?」
「それどっちも一緒に入るって事ですか?」
「うーん、流石!勘がいいねぇー」
何が流石なんだか……
「先に“お一人で”どうぞ」
「まぁそうだね、ここのお風呂狭そうだもんねぇー今度は僕の部屋か、お風呂の大きい……」
「もうっ!!!恥ずかしいから止めて下さい!!!」
ふざけあっていると、少し緊張も解れてきた。
初めてな訳じゃないけど、かなり緊張している。
だって今日こそは、、、