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不確かな idea 〖 呪術廻戦 〗

第3章 it was fate


「あと数年で目標金額に達します」

「は?」

「こんな仕事とは、おさらばです」

「ははっ。そんなこと、お前が出来る訳がない」

「そうですか?」

僕はまた別の甘いパンを出して、食べる。
そして

「その時は、一人?」

「……」

また無言になる七海。

「僕は一人じゃないよ。皆がいる。可愛い生徒達に、可愛いちゃん」

「彼女もですか?」

「僕ならきっと、あのクマにも認めて貰える」

「それはどうでしょう?私がクマなら、絶対に認めませんがね」

「ひどいなぁー七海!焼きもち?」

僕が足を止めて聞き返すと、今度は七海も足を止めた。

そして

「違います。本音です」

「ふぅーーーん、言うねぇーーー」

「貴方相手に遠慮しても仕方ないでしょう?」

そう言うとまた歩き出す七海。そしてポツリと言った。


「私でも貴方でも……ロックオンされた彼女には悲劇しか待っていないでしょう」

「たしかにっ!!!」


呪術師なんて危険と隣り合わせの仕事だ。
ま、僕にはあまり関係ない……とも、言えないかな。最近の状況じゃあ。


だけど……


「ちゃん自身が選ぶのは、止められないよね」

「選ばれるおつもりですか?」

「うん。だって僕だよ?」

今度は歩き出した七海の前に回り込んで言ってみた。

「はいはい」

「お互い、恨みっこなしだ。呪術師同士の恨み合いなんて、たまったもんじゃないからね」

「そうですね。“五条悟”に恨まれたら、私は一生マトモになど生きていけない」

「はははっ!」


確かにね。七海は僕の事を、本当によく解っている。



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