第1章 編入
「次は各委員会を紹介していくね。」
『委員会…そんなものまであるんですね。』
「うん、全部で8つ。学級委員長委員会もいれて9つあるんだ。ちなみに僕は火薬委員会に所属しているよ。まずは…」
と案内してくれたのは火薬庫だった。
火薬の使用管理や保管をしていると教えてもらい火薬庫に入るとすでに作業をしている人がいた。
「久々知くん、ちょっといいかな」
「あ、タカ丸さん。どうしたんです?あ…」
「今日編入してきた4年い組の…」
『由利若月です。よろしくお願いします。』
「あ…あぁ」
タカ丸さんに紹介をされたその人は群青っぽい色の制服に長いまつげとくせ毛が特徴的な人だった。その人はなぜか彼をじっと見て固まっていた
「ん?久々知君?」
「あ、あぁすみません。俺は久々知兵助と言います。火薬委員の委員長代理をしている」
『委員長…代理?』
「火薬委員は6年生がいないから久々知君が代理で委員長をやってるんだ。」
『へぇ…大変ですね。』
「うん、だからよかったら火薬委員に入ってくれるとうれしいんだけどな~。んじゃあ、次は用具委員会に行こう」
と、タカ丸さんは彼を誘導して火薬庫から離れた。
彼は少し久々知さんの事が気になった。なんだかずっと視線を向けられているせいで・・・痛い