第7章 日常.2
『おっと!おい滝夜叉丸!!』
「フハハ!!今日こそは貴様に勝つ!!」
『やってみろよ!!』
と、いきなり2人の世界に入り戦輪と鉄扇で攻撃をしあっていく。他のメンバーは巻き込まれないようにしながら各々で戦っていく。
「おやまぁ、お盛んだね~」
と、敵チームの先鋒が喜八郎の仕掛けた落とし穴に落ちているのを確認していた喜八郎が木の上で戦い合っている2人をぼんやりと見上げていた。
「行け!輪子!!」
『はたき落としてやるよ!!』
彼は戦輪を投げ続けてくる滝夜叉丸に応戦し続けていくが・・・スパ!!と、滝夜叉丸が投げた中の1つが軌道転換して、彼の髪を掠めた。
彼の髪の一部が短く切られてしまった。
これにより、彼は慌てて動きを止めて高い位置に結んでいた髪の束を触る。
切ったらいけない・・・と、決められていたことであったがこんなことで・・・
彼の目つきが変わり、滝夜叉丸を睨んだ。
彼の見たことのない目つきに滝夜叉丸も思わず怖気づいてしまった。
彼は、閉じていた鉄扇を開いて本気で滝夜叉丸に切りかかった。さすがの滝夜叉丸もヤバいと思ったのか、戦輪を身構えた。
すると、滝夜叉丸のもとに喜八郎が昇ってきてそのまま持っていた鋤で彼の鉄扇を受け止めて落ちる勢いのまま彼の制服の襟を掴んで地面に落とした。
『…ぁ』
「はい、捕まえた~。若月失格。」
『あ…オレ…。』
「少し落ち着きなってば。滝夜叉丸~。僕このまま若月押さえておくから先行ってて~」
「おっ…おう…分かった」
と、焦った滝夜叉丸はすぐさま頂上に向かっていってしまった。