第4章 日常
『はぁ…じゃあ今後は極力善法寺伊作さんが見てない時にやらないとってことですね…。不運に巻き込まれたらたまりませんからね。』
「そうだな、伊作のいない時にでも…って!!何堂々と暗殺宣言してんだお前は!!」
『だって暗殺者ですもん。忍術も暗殺もまず環境からじゃないですか。』
「おぉ!それは一理あるな!」
「黙れ小平太!!…まぁそれは置いといてだな。今日の暗殺はもうできないな。これ以降は大人しくしてろよ」
『分かってますよ、ルールは守ります。今日はもう何もしませんよ。では授業がありますので失礼します。』
彼は3人に丁寧に頭を下げて授業が行われる教室に向かった。
残された3人は彼の後姿を見ながら頭を悩ませていた。
「なんか、調子狂うな…あいつ。」
「実はいい子なのかな?」
「アハハ!!まがいなりにも暗殺者だ!いくら気がよくてもそれは変わらん。私たちは奴がおかしな行動をとらないか見張るだけだ!!」
あれだけ彼を見て感心していた七松だったが、最低限の事は心得ているようで2人はまたため息をついた。
「とりあえず、他の5年と6年には今日の暗殺は不発だと伝えておこう。」
「奴の手法も伝えておこう。普通の武器に加えて毒薬も扱うみたいだからな。」
「そうだな!…そういえば、私はこの後自習だがお前達授業はいいのか?」
「えっ…?」
「えっと…あぁ!!!大変だ留三郎!!早くしないと…」
カーーーーーーーーン!!!
と、授業開始の鐘が学園中に響き渡った。
食満と善法寺は慌てて教室に戻っていった。
1人なった七松は鍛錬だー!!と言ってどこかの山へ走って行ってしまった。