第4章 日常
朝からいけいけどんどんでうるさい…と思って居たら、豪快に食器を振り回しながら返却口に戻そうとした。しかしその瞬間、七松小平太のそばに座っていた食満留三郎の頭におぼんが直撃したのだ。
「痛ってッ!!小平太テメエ喧嘩売ってんのか!?」
「まぁまぁ留三郎…おちつけ…!」
頭をぶつけられた食満が立ち上がって七松に掴みかかるが当の本人はヘラヘラと「細かい事は気にするな!!」と笑っていて、それをさらに隣に座っている善法寺伊作が止めに入る。
「人の頭にお盆ぶつけておいて細かい事だぁ!?」
「留三郎!みんなが見て…ってあぁ!!」
止めに入ろうとした善法寺がいすから勢いよく立ち上がったが、その瞬間バランスを崩し後ろを歩いていた学園長に直撃してしまったのだ。
当然下敷きになった学園長の手からは朝食がバラバラと床に落ちてしまった。
「痛てて…って!学園長!?すみません…!」
「ぜ…善法寺伊作…わしに恨みでもあるのか…?!」
と、目を回している学園長を慌てて起こす善法寺だが喧嘩をしていた食満が冷静に分析した。
「あらら、食堂の椅子腐ってたみたいだな。今日の用具委員の活動で直すか…。」
と、椅子を見た後に学園長が落とした朝食に目をやる。
そして彼は、さすが忍たまとはいえ6年生…と改めて実感してしまった。
食満留三郎が最初に見たのが味噌汁だったからだ。