第2章 決行
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「学園長ご無事ですか」
「うむ、思ったよりも決行が遅かったな。」
「はい、ここまで行動に移すのが遅いとは思わなかったですね。」
学園長の部屋では、学園長を中心に教員達が集まっていた。
生徒達に捕虜をしている間に学園長の安否と今後の相談をしているようだった。
「学園長。捕獲に成功しました。」
「うむ、ご苦労」
学園長の部屋には入ってきた立花仙蔵の言葉に学園長は庭の方に赴き5年生に押さえられている由利若月を見る。
その姿は、自前であろう忍者装束を身に纏い傍らには誰かが回収したのであろう鉄扇が2つと針が置かれていた。
「この針は、毒針ですね。しかもかなり即効性の高いモノで…ハックシュン!!」
「伊作…まずは体拭け…」
びしょ濡れの保健委員長善法寺伊作が持っていた針について話すが池に落ちたせいで全身びしょびしょだった。約一名を除き他の連中はそれを置いておき彼についての話に戻った。
「目的は明らかな学園長の暗殺…。理由は定かではないですが」
「……早急に対処するほうがいい。」
「だが、戦いの能力は高いぞ!文次郎と留三郎相手にして張り合えたのだからな!!」
「うっせぇアレは留三郎のせいで出遅れたからだ!俺1人だったらすぐに仕留められた。」
「はぁ!?お前が手こずってたから俺が仕留めようと思ってやったんだろうが!」
「静粛に!!」
6年生達が揉め始めた中で学園長が全員を静めて再び由利を見た。じっと学園長を睨む彼は庭に降りてきた学園長に吐き捨てる。
『さっさとオレを処分するなり追い出すなりしたらどうだ?暗殺に失敗した忍びなど価値はない』
「まぁ待て。その前にぬしに聞きたいことがあるのじゃ」
と、庭に降りてきた学園長は押さえられている彼の前にしゃがみ一言言った。
「お主、やはり女子じゃな」
と、彼の顔を見てニヤリと笑った。