第19章 襲撃
「どうしたのですか。」
「とぼけるな!!お前達は和歌菜の姉で学園長の暗殺に来たのだろう!!」
自身の委員会の委員長を危険な目に合わされた三木ヱ門は思わず口元の布を外し女たちの前に出て女たちを怒鳴った。
潮江は自分の不甲斐なさもあり三木ヱ門を後ろに下げようとした。
「まぁ、可愛らしいこと。私達は本当に学園長に用があって来ただけですわ。」
「用とはなんだ」
「それはお伝えできませんわ。では失礼を…」
と、女達が生徒達を無視して学園長の部屋を目指して進んでいく。だが生徒達はそれに違和感を感じて食満と潮江が彼女達を追おうとした。
すると、2人の足元が突然揺れるような感覚に襲われた。
その感覚に食満と潮江はすぐに気が付いたが、4年生の三木ヱ門はその場に蹲り倒れてしまった。
「くっ…三木ヱ門!!」
「やはり…霞扇の術か…?」
「霞…なんですの?」
「私達は、そのようなことはしておりませんわ。ただ…ちょっと刺激的な香水を身に纏っているだけですわ」
と、女たちはクスクスと笑いながら学園長の部屋に向かって行った。
女達の話を聞き、めまいを感じながら食満と潮江が倒れている三木ヱ門を起こしてその場から離れようとする。が、足元も覚束無い様子で、いつの間にかそのまま地面に倒れてしまった。