第19章 襲撃
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「…うん、なんとか一命は取り留めたが…。もう少し遅かったら命が危なかった。」
「…山田先生、これはやはり…」
「あぁ、ついに来たな。」
「おそらくもう学園内に潜んでいる可能性が…」
「直ちに学園長及び全学園に密かに伝達を!!」
と、保健室にいる山田伝蔵が土井半助に指示を出し速やかに行動させる。
小松田の件と合わせて、学園内に暗殺者が潜入したという情報が瞬く間に広まった。下級生は、安全のため大部屋に集められ下級生内の最上級生の3年生と教員達が守りを固めた。
そして、学園長の部屋の周りには6年生と4年生が・・・
彼女を匿っている部屋には5年生が守りを固めていた。
『…。』
「若月大丈夫?」
『…えぇ』
「心配しなくても大丈夫だよ。みんなならすぐに解決してくれるから。」
と、彼女のそばで彼女の頭を撫でている久々知兵助が彼を慰めるが・・・5年生はすごく緊張しているようだった。
部屋の中を久々知と竹谷と尾浜が張っており、その外を蜂屋と不破が守っていた。