第19章 襲撃
***
「今日の夕食美味しかったね!あれ…?」
「どした?乱太郎」
「あれ…校門のところに誰かいない?」
「ん?あぁ、なんか倒れ、て…!!」
「「「小松田さん!!!」」」
その日の夜、日が落ちた頃・・・
1年は組の3人が校門近くの廊下を歩いている時、校門付近に誰かが倒れているのを見つけた。
それは事務員の小松田だったことは暗がりでもすぐに分かった
「小松田さん!!大丈夫ですか!?」
「がっ…あ、あぁ…ぅぁ!!」
「一体何が…」
「近寄っちゃダメ!!」
3人が小松田に近づこうとしたが、突然しんべヱが声を上げる。2人は意味が分からなかったが普段そういうことを言わないしんべヱに驚いて足を止めた。
「なんや嫌なにおいがする!!」
「嫌な臭い…?」
「うん!ここにいても鼻がピリピリするもん!!」
「そんな…!じゃあ小松田さんは…」
「キリ丸!!急いで保健委員長の善法寺伊作先輩呼んで来て!しんべヱは先生たちを…!!」
と、キリ丸が2人に指示を出して2人を行かせる。
そして自分は嫌なにおいがすると言っていたことを思い出して持っていた手拭いで口元を覆った乱太郎は、慌てて小松田に声をかける。
「小松田さん!!大丈夫ですか!?」
「ぁ…あ、が…ぅぁ!!」
地面に横たわり喉元を抑えながら口から泡を吹いて悶えていた。身体も痙攣しており呼吸もできていないようだった。
「これは…毒による中毒…かな。私じゃ分からない…!」
「乱太郎!!」
「あ!伊作先輩!!」
「どうした…ッ小松田さん!!」
と、周りの気配を瞬時に察知して頭巾を外して口元を覆いすぐに小松田の症状を見た。
「これは…植物性の毒素だ…!大変だ!すぐに他の先生たちを…新野先生を!!」
と、いつもの冷静さのない善法寺に乱太郎も慌てたようで急いで新野先生を呼びに行った。