第18章 作戦
「あっ!わぁああ!!」
『キャー!!』
と、足に絡んだ縄鏢を引かれタカ丸は彼と共に木の上から落ちた。その時彼から手を離してしまいタカ丸は中在家の方に引かれるが、彼女はそのまま真っ逆さまに地面に落ちそうになった。
「いけない!!!」
と、中在家と同じく彼らを追っていた善法寺が彼を受け止めようと走ってきたが、さすが不運大魔王・・・別の木の根元に足を引っかけてしまい盛大に転んだ。
しかし転んだ場所が彼の落下地点だったため転んだ善法寺の上に彼が落下してきて結果彼は無傷だった。
『ぜ…善法寺さん!?大丈夫ですか!?』
「あ…う、うん…ごめんね、僕が不運なばっかりに…」
と、彼のお尻の下で泣きそうな善法寺に代わり中在家が彼に近づいてきた。
「由利、4年生達が学園長に何かを言っていた。一体何があった。その怪我と、関係あるのか?」
『…まぁ。』
「…話してくれるか?」
『…まぁ、学園長は止めたようですが、皆さんに全く関係ないわけではないので…お話しますよ。』
「…分かった。」
『それより、皆さんはなぜ4年生達を?』
「…隠し事をしようとした平と田村に、小平太と文次郎が怒鳴りつけて、驚いた4年生達が逃げ出しただけだ。」
・・・ようは、
ビビっただけ・・・ということだとタカ丸も彼もはぁ・・・と大きなため息をついた。