第18章 作戦
「お前ら、俺達から逃げられると思うな!!」
と、お怒りモードの潮江が得意な武器の袋槍を投げてきた。
しかし、それを滝夜叉丸が得意の戦輪で迎え撃つ。
そして、三木ヱ門も自身の委員会委員長とはいえ潮江に焙烙火矢を投げる。が、その火矢は近くを飛んでいた七松の苦無によって別のところへ誘導された。そして、七松はその勢いのまま自分の後輩である滝夜叉丸に向かって飛んだ。滝夜叉丸は戦輪とは別に持っていた苦無で応戦した。
七松と滝夜叉丸が地面に降り立つと、その近くに潮江と三木ヱ門も降り立った。
「滝夜叉丸!私達に挑もうとはいい度胸だな!」
「今回は先輩達には、関係ありませんから!!」
「三木ヱ門、お前も覚悟はできているんだろうな!」
「はい、コレは私達の問題です!」
と、各々委員会の先輩後輩で戦うことになっているが4人は至って冷静で特に6年生は楽しそうだった。こんな場で後輩達が本気で向かってきていることが少し嬉しかったのだ。
***
「喜八郎!滝夜叉丸と三木ヱ門が…」
「いいよ、とにかく彼女を遠くへ連れて行こう!」
「分かった!」
と、タカ丸と守一郎が喜八郎の後ろを飛んでいくと
突然喜八郎がバランスを崩した。見ると、喜八郎の足に縄鏢が絡んでいた。どうやら木の下から中在家が縄鏢を投げて喜八郎を捕らえていた。
「くっ!!守一郎!!」
「えっ?」
『お前…まさか!!』
と、中在家に捕まった喜八郎が何をするか分かった彼は慌てて喜八郎に捕まろうとしたが左肩を怪我しており右手は花を抱えていたため捕まることができず、喜八郎はまだ無事な守一郎めがけて彼女を投げた。