第18章 作戦
「伊作!4年生を知らないか?」
「えっ…どしたの仙蔵。」
「あいつら、私達に何か隠しごとをしている。どこに行ったか知らないか?」
保健室に入ってきた立花に善法寺が訪ねるが、立花は後で話すと言い善法寺を連れて保健室を出た。
そして、他の6年生はすでに4年生達を追っていた。
「長治!4年生達はどこへ行った!」
「…裏山へ逃げて行った。」
「あいつら、何を考えてやがる!」
「考えたって仕方がない!!先に行くぞ!!」
と、闘争心むき出しの七松が先に学園を出て行こうとした。
すると遠くから「君達ーー!!」という声が聞こえてきた
それは当然あの事務員だった。
***
「おい!なんで逃げてるんだ!?」
『喜八郎!!降ろして!!』
裏山の木の上を飛び越えて逃げていく4年生達だが、趣旨が分かっていない守一郎とタカ丸が滝夜叉丸達に尋ねた。
「学園長にはすべてを話したが先輩達には内密にと言われていたんだが、七松先輩に勘づかれたんだ!ともかく逃げるんだ!」
「だが、先輩達から逃げられるか…」
「でも、とにかく今は…ってわぁああ!!」
と、タカ丸が状況を理解して行動したがすぐそばに人の気配を感じてみると、タカ丸のすぐ横を6年生の七松と潮江が木の上を飛んでいた。