第18章 作戦
『わぁ、綺麗な百合。ありがとうみんな!』
と、彼は1年生達に笑顔を見せた
その後1年生達と少し談笑した後、1年生達はそそくさと帰っていった。
「あの子達も若月の事心配してたみたいだね。」
『…はい。』
彼は少し笑みをこぼして1年生からもらった百合の花を見た。
すると、守一郎が百合と彼を見て声をかけた。
「なんだか、若月と百合って似てるな!」
『…え?』
「白い髪に綺麗な容姿…若月って百合みたいだなと思って!」
というと、タカ丸と善法寺もあぁ~と納得したように声を上げて2人も彼を見た。すると彼は、今までにない顔をした。
何と彼は、手にしている百合の花を見て顔を真っ赤にしていた。
「えっ…どうしたの?」
『いや…なんでもない…!』
と、彼は百合の花で顔を覆うほど恥ずかしがってしまっている。3人はそのりゆうが分からずにキョトンとしていた。
その時、保健室に向かって誰かが走ってきた。
それは守一郎とタカ丸以外の4年生達だった
「和歌菜!!来い!!」
と、滝夜叉丸が保健室の襖を強引に開け彼女に呼びかける。
彼の本名を呼ぶほど焦っている滝夜叉丸に状況の読めない彼と3人に今度は三木ヱ門が声を上げた。
「守一郎とタカ丸さんも逃げるぞ!!」
と、普段の三木ヱ門なら絶対に言わないような言葉に驚いたが喜八郎が怪我をした彼を花事抱え上げて保健室を出た。
「えっ!?ちょ…お前達!?」
「行くぞ!!」
と、滝夜叉丸が言うと守一郎とタカ丸も顔を見合わせながらもついていく。
状況の読めない善法寺が呆然としていると、今度は6年生が保健室にやってきた。