第17章 秘密
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次の日の朝・・・
結局全員が集合時間よりも早く集まってしまったため、予定よりも早い時間に予定の戦地にたどり着いた。
しかし、戦地ではすでに戦が始まっていた。
「はぁ~!石火矢に火縄…!カッコいい!」
「すっげえな!!火薬の武器!!」
「よし!では3手に分かれて行動だ。昼時になったら一度戦は止まるはずだ。そのタイミングでこちらも撤退するぞ。」
「…待て滝夜叉丸。…なぜ貴様が私達に指図するのだ…⁉」
「それはこの私が4年生のりーだ…」
『はい!喧嘩すんじゃねえ!!』
と、いつも通り揉めそうになった2人を若月が止めてようやく彼らは3手に分かれて行動を始めた。
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『刀の武器よりやっぱり火器が多いな。』
「外れくじ引いたかもしれないね。」
『刀よりも槍や薙刀が多くて…あと、昔よりも小さな刀が多いな。』
「ふぁ~…眠い」
戦の真っ最中の合戦場を望める木の上から観察を続けている若月と喜八郎だったが、観察をしているのは専ら若月のみで喜八郎は木の上であくびをしている始末だ。
『…おい喜八郎、これあたし1人にレポート作らせる気か?』
「もちろん…。僕は刀剣よりも落とし穴とかの方が興味があるからね。」
『…ったく。おっ?』
彼の堕落さに飽きれていると、彼らがいる木のすぐ近くに侍が持っていた小さな刀が落ちたのに気が付いた。
彼は、周囲の様子を確認したうえで木から降りた
さすがにそれには喜八郎も驚いたようだった。