第16章 告白
「2人共、君が女だったていうことよりも自分達が女の君に負けたって方が重要みたいだね。」
「そうみたいだね。だから若月、そんなに深く考えないでよ。たとえ暗殺者でも若月は若月なんだから」
と、タカ丸は彼の頭をまたポンポンと撫で始めた。
彼女は、笑っているタカ丸や守一郎、嘆き叫んでいる滝夜叉丸や三木ヱ門、傍らで寝そうになっている喜八郎を見てまた泣きそうになっていた。
「それで、君はどうするの?また学園長殺しに行くの?」
と、目を閉じながら彼女に問いかけた
そのダイレクトな質問にタカ丸が少し焦ったように見えたが、彼女はその質問にも答えた。
『…みんなに話したところで、あたしの目的は変わらない。あたしのすべては殺ししかない。…だから』
彼女の言葉を聞いて「ふーん…」と喜八郎はまたどこかを向きながら考え始めた。他の4人も何か考えるように顔を見合わせた。
すると、喜八郎が「あっ…」と言って身体を起こして彼女の顔をじっと見た。
「じゃあさ、僕を目的にすれば?」
と、突然の喜八郎の発言に部屋にいた全員がキョトンとした。