第13章 思想
『ふぅ…』
「先輩お疲れ様です。」
『お疲れさまキリ丸。今日もすごかったねお客さん。』
「はい!でもこれでバイト代ガッポガッポで…あひゃあひゃあひゃ!!」
キリ丸は目が銭の状態でウハウハと笑っていた。
彼はそれを苦笑いしながら見ていると、奥の先輩達がぐったりしているのが見えた。彼はそんな様子を見て、彼はお茶のために沸かしていたお湯でお茶を淹れた。
『先輩方、お疲れ様です。お茶どうぞ』
「えっ…あぁ、悪いな」
「あんがと!」
「…モソ」
「…お前達いつもこんな感じでバイトしてるのか?」
『ん~。キリ丸のバイトの見立て上割のいいバイトばかりですので基本は忙しいです。…まぁ楽しいですけど』
そう6年生に笑いかけて再び店内に戻っていく。
***
店内にいるキリ丸と椅子を拭いたり湯呑の準備をしていると・・・次の客が入ってきた
「いらっしゃい!!お好きなところ…に?」
『…ん?』
***
ガシャーン!!
と、店内に大きな音が響いた。裏にいた3人は物音のした店内に勢いよく入ってきた。
「どうした!?…なっ!?」
潮江が2人を呼びながら店内に入ると2人の姿はなく、一番外に近い椅子が壊れていた。「見ろ!!」と、店外を見た小平太が声を上げる。見ると、団子屋から離れたところに女装したキリ丸と彼を抱えて走っている見覚えのある忍者装束を来た集団がいた。
「アレは、ドクタケか!?」
「まさか!キリ丸と若月を女だと思って攫ったんじゃ…!」
「…行こう」
「おぉ!!」
「いけいけどんどーん!!」
と、3人は店番をなしにドクタケ忍者を追って走り出してしまった。