第8章 励め青春
「いいの、拳藤さん。ありがとう。
物間くん。命を懸けて守ったからって
A組だけの味方をするわけじゃないわよ?
あの襲撃が例えばB組の授業だったとしても、絶対に同じ行動をしたよ!迷わずね。」
物間くんはまだ納得行ってなさそう。
「では、本当は良くないかもしれないけれど、B組にだけ私からアドバイス!
最終戦は個人戦だけど、本戦に上がる為にクラスで団結してはいけないなんてルールはないのよ?
ヒーローは時に助け合って事件を解決することも大切でしょう?
クラスのみんなで作戦を立てて望んだっていいんだから!
団結力はB組の方が優れているし、作戦とか立てるの物間くん得意でしょう?
日本中にB組は凄い!って思わせるには体育祭がチャンスじゃない!
B組の凄さをわからせてやりましょうよ!」
「先生ぇ!!!」
「俺ら頑張るよ!!!」
「俄然楽しみになってきたね!!!」
B組の生徒たちはそれぞれ盛り上がっている。
「霞先生、信じてましたよ!僕はァ!!
みんなァ!憎きA組をギャフン!と言わせてやろうじゃないか!!!
放課後に作戦会議だァァ!!!」
「精神状態が心配だな、コイツの。」
先程まで盛り上がっていた皆は
呆れたように物間くんを見ている。
ちょうどチャイムが鳴ったので
号令をかけてもらい、授業終了だ。
「みんな、応援してるからね!」
そう告げて教室を出た。