第8章 励め青春
3限、
私の受け持ち科目は古典。
担当クラスのB組に向かう。
「さぁ、みんな!
今日も元気に古典やっていくよー!」
「「よろしくお願いしまーす」」
ブラド先生ご自慢のB組の生徒は元気いっぱい。
少し早く授業内容が終わったので
残り10分ほどは質問タイムとした。
「何かある人ー!」
「はい!先生!」
「拳藤さん、何でしょう。」
高めの位置でサイドテールをした
B組の委員長であり姉貴分の拳道一佳が手を挙げた。
「授業と関係ないんだけど、
先生が学生の頃の雄英体育祭って何やったんですか?」
拳藤さんの質問に
B組のみんなは興味津々のようで
食い入るようにこちらを見ている。
「私の時の体育祭かぁ〜。
毎年、予選はランダムで最終戦はトーナメント形式の個人戦ってゆうのは皆知ってるよね?
予選はランダムだし、参考にならないかもしれないけど、私の時はチャンバラと尻尾取りとマラソンだったよ。」
「見事に毎年バラバラだな。」
泡瀬くんが言った。
「そうね。一年の時は早々に予選落ちだったけど、一年の時が一番学ぶ事が多かったかな。
トップを狙うって意識も低かったから当然の結果だったけど、一年に一回の数少ないチャンスだから皆はどんどんトップ狙って行ってね。」
「霞先生はA組の副担任でもあるからなァ〜
先日、命を懸けて守ったA組の肩を持たないかが心配ですなァ〜」
物間寧人くんが肩肘をつきながら
挑発するような目で言った。
「コラ!物間!!
先生、すみません……
コイツちょっと心がアレなんです」
拳藤さんが机をバンッと叩いて立ち上がり、私を見て申し訳なさそうにしている。