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partly cloudy 【ヒロアカ】

第7章 USJ事件






先生が診察を終えて出て行って
シーンとした病室に居心地の悪さを感じる。


オールマイトと緑谷くんの治癒を終えたら、リカバリーガールが来てくれるとのことだった。



しばらく天井を見つめていた。




ガラガラガラッ
いきなり病室の扉が開くと

「グッモーニン、霞!」

聞き覚えのある声が病室に響く。



「これ、うるさいよ。マイク!」



「ひざしくん…リカバリーガール、
わざわざすみません……」



身体を動かせないので口を動かす。



「いいんだよ。
さっそく治癒するよ。」



リカバリーガールが治癒の個性を使ってくれる。
身体はまだ怠いが痛みは引いた。
ハリボーだよ、お食べ。とお菓子をくれた。



「相澤の方も見てきたぜ。
全身包帯グルグルのミイラマン。
無茶するぜ、まったく。」



「私がもっとしっかりしていれば…」



「自分を責めちゃいけねーよ。
お前らが身を挺したおかげで
生徒はほぼ無傷だ。
緑谷は…まあ、あれだが。」



ひざしくんが優しく微笑んで
頭を撫でてくれる。



「あと、ほらコレ。
現場に落ちてたってよ。」



兄のゴーグルだ。
壊れてはいるが、戻ってきてよかった。



ありがとう。と受け取り
ゴーグルをギュッ抱える。



「……消太くんが……
生きててよかった…………」



安心したのか視界が揺らぎ
ポタポタと涙が溢れた。



「大切な人たちを……
失うのは…もう嫌なの……」



ひざしくんはまだ頭を撫でてくれている。



「そんなの、オレだってさ。
現場ついてお前らを見た時、オレの肝は冷えまくりよ?
とりあえず無事でよかったよ、お前も相澤も。」



優しく微笑んだまま、ひざしくんは呟いた。

自分のことばっかりだったが
ひざしくんだって大切な友人を失った経験のある人だ。

辛かったに違いない。



「あれを無事と呼べるか疑問だけどね。
明日は休校になったから、とりあえずはゆっくり休むんさね。
少ししたら歩けるようにはなるだろうから、イレイザーの様子も見に行っておやり。」



リカバリーガールも優しく微笑んでくれる。



「……はい。」




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