• テキストサイズ

partly cloudy 【ヒロアカ】

第7章 USJ事件






少し寝ると気分がすっきりしたようで
痛みもほぼ無く、リカバリーガールに心の中で感謝する。



消太くんは手術を無事に終え、
一般病棟の個室に移ったとのことだったので様子を見に来た。



ミイラマン。
ひざしくんの言った通り、
全身に包帯を巻かれている。

目元も。

後遺症…どの程度なのだろうか。


不安に思いながら
備え付けられた椅子に腰かける。




「怪我はもういいのか?」



目の前のミイラマンが喋った。
口元まで包帯を巻かれているので
こもった声をだった。



「消太くん、意識戻ったの…?」



「ああ…たった今な。」



「……よかった。
先生呼んでこようか?」



「いや、いい。
それよりお前の怪我は?」



相変わらず優しいこの人は
人のことばかり心配している。
どう見ても自分の方が重症なのに…
まあ、見えてないか…
包帯グルグルだもんな……



「私は大丈夫。
リカバリーガールに治癒してもらった。」



「そうか…よかった。生徒は?」



「緑谷くんは両脚骨折したけど、治癒済み。
他の子たちは全員無事。
13号も命に別状はないって。」



「そうか」



「消太くん……
頑張ってくれてありがとう。
守ってくれて、ありがとう。」



手は握れないので
消太くんが来ている服を掴む。



「生きててくれて……ありがとう」



少し間をおいてから
消太くんが呟くように言った。



「霞を置いて死ねないだろ」



また涙が溢れる。
敵に同意など絶対にしたくないが、
死柄木が言っていたことには同意だ。





「本当かっこいいよ、イレイザーヘッド」



「惚れんなよ」



「それは……どうかな!」



フフッと笑みが溢れる。
消太くんのおかげで、また笑っていられる。




/ 446ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp