第7章 USJ事件
どうやら侵入したのはマスコミだったようで
警察が到着し、マスコミは撤退した。
まったく人騒がせな!
他の先生方と合流し、
マスコミが侵入したであろう門に向かう。
あろうことか門が破壊されている。
「ただのマスコミにこんなことができる?
そそのかした者がいるね…」
根津校長が発した言葉に空気がピリつく。
「邪な者が入り込んだか、もしくは宣戦布告の腹づもりか…」
とにかく緊急で会議を開こう。
根津校長がこちらを振り向き、
壊された門を見ていた先生方が頷く。
✳︎✳︎✳︎✳︎
「しばらくは教室以外での授業を最低限3人で行おう。」
緊急で開かれた会議で念のための対応を対策し、各先生方はそれに賛成した。
「霞クン、申し訳ない…」
目の前でトゥルーフォームのオールマイトが頭を下げた。
「いえ!どちらにせよ、見学するつもりでしたので問題ないです!」
オールマイトは通勤途中で制限ギリギリまで活動してしまったようで、A組のヒーロー基礎学は終わり際にしか参加できないらしい。
先日会議で決まった通り、
特例の警戒体制を取るため
私も授業に参加することとなった。
嘘や災害の事故ルーム、通称USJへ
宇宙服のようなヒーロースーツを着た
13号と一緒に向かう。
「最初に施設を見学させてもらったけど、
やっぱりここは凄いねぇ!」
「あらゆる事故や災害に備える訓練ができるようになってますからね!」
少し13号と談笑していると
A組の面々が到着した。
「あれ?オールマイトは?
ここで待ち合わせのはずだが」
消太くんが問いかけてきた。
「通勤時に活動制限ギリギリまで活動してしまったようで、仮眠室で休んでいます。」
「私は代理!」
生徒たちに聞こえないようコソコソと話す。
「不合理の極みだなオイ。」
消太くんはご立腹だ。
そして13号が生徒たちに個性の使い方について語り、拍手喝采を受けているのを微笑ましく見ていた。