第6章 新米教師と新入生
そして翌日の朝のHR。
霞を引き連れて教室へ入る。
「A組の副担任を紹介する。
白雲霞先生だ。
B組の副担任も兼任だが、今後お世話になる事が増えるからそのつもりで。
では、軽く自己紹介を。」
「入学式ではご挨拶できなかったので自己紹介させて下さいね!
ヒーロー名、クラウディア。
白雲霞です。気軽に霞先生って呼んでね。」
霞がにこやかに自己紹介をした。
「ク、クラウディアだぁ〜…
個性、雲(クラウド)。
超有名サイドキックでいろんな事務所を転々と周り、各過疎化地域のヒーロー活動を活発にするため尽力していた有名ヒーロー!
あまりメディア露出は多くないものの、彼女がCMに出演する商品は売り切れ必須。初めて雑誌のグラビアをした時は初版が飛ぶように売れて今ではオークションで高値で取引されるほどの……ブツブツブツブツ」
ブツブツとうるっせぇんだよ!クソデク!
とツンツン頭の爆豪が叫ぶ。
「く、詳しい説明ありがとう…緑谷くん」
「ハッ!!すみません、つい…」
「クラウディアのグラビア回オレも買ったぜ〜!!!
(思ってたよりチッパイだったけどな)」
ボソッとボールのような丸い頭をした峰田が前の席の緑谷に耳打ちする。
緑谷は赤い顔をしてアワアワしている。
いきなりの峰田のセクハラ発言に
俺は注意すべく声をかけようとするが
霞の方が一手早かった。
「君、峰田くんね!
いい発言をしてくれました。
そう、何を隠そう私のコンプレックスは胸です!」
いきなり何を言い出すのだ…
俺がギョッとしたように
クラス全員ギョッとしている。
「学生時代、この少し残念な胸が
どうにか育たないかと努力したこともありました。
しかし!!この少し残念な胸も私の個性。
生かすも殺すも私次第なのです。」
クラス一同ドン引きしている空気の中、
霞は続けた。