第6章 新米教師と新入生
「では、新しく赴任される先生を紹介するのさ!」
本日、ついに入学式。
根津校長が長々と話しをした後、
こちらをチラッと見て行った。
すでに3日前から勤務しているが
生徒たちとは初対面だ。
オールマイトは何故だか入学式には参列していない。
オールマイトどころか、私の受け持ちになるはずのヒーロー科A組の生徒全員と担任の消太くんもいない。
A組の面々は
消太くんから借りた書類に目を通していたので
名前と顔は一致している。
なので入学式に出ていない事にはすぐに気が付いた。
自由な校風は教師もまた然り……か。
困ったようにA組の担任の顔を思い浮かべる。
(さっそく除籍処分とかやってるんだろうな〜)
校長先生に名前を呼ばれた為、
壇上へと足を進める。
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「個性把握テスト?」
「ああ、今年の一年は面白そうだ。」
「いいな〜、見学したかった!!!」
私の席は連携が取りやすいように。と
相澤先生とブラドキング先生の間になった。
「これからいくらでも機会はあるだろ。
明日のHRでお前の紹介をするからそのつもりで。」
消太くんの下した除籍回数はひどい数字だった。
昨年度はひとクラス丸々除籍処分としている。
でもそれは書類上で、本当はその後ちゃんと復籍させている。というのをひざしくんから聞いていた。
厳しく接しているようできちんと生徒と向き合っている消太くんはとても先生に向いてる。
私と兄の見立ては間違っていなかった。
とても誇らしい。