第5章 母校
グロテスクひざしくんをミッドナイトがタクシーに詰め込み、自分も乗り込んだ。
「霞ちゃん!また飲みましょうね〜!」
と、爽やかにタクシーで去っていった。
ミッドナイトもザルなんだな。
私も招き猫を消太くんから奪い取り
お店に謝って元の位置に返してから
消太くんとタクシーに乗る。
「消太くん家、先に寄ってもらおう?
住所言える??」
「いや、いい。送る。」
送ると言う割に世話を焼いているのは私。
大丈夫かな、と心配だったが
送ると言って聞かないので
運転手さんにホテルの名前を伝え、
車を出してもらう。
ホテルに着いて、先にタクシーから降りると
消太くんも何故か支払いを済ましタクシーから降りた。
タクシーが走り出す。
「え、消太くん?帰りどうするの?」
「行くぞ。」
私の手を掴み、ホテルのロビーへ進んでいく。
中まで送ってくれるのか…?
疑問に思いながらチェックインを済まし
ロビーの椅子に腰掛けてた消太くんの所へ戻る。
「チェックインできたか」
「うん。送ってくれて…」
ありがとう。と言う前に手を引っ張られ
エレベーターの中に押し込まれた。
「何階?」
「5階…だけど、」
部屋まで送ってくれるつもりなのか
過保護すぎないか?
もう子供じゃないんだけど…
と思いながらエレベーターが上がっていくのを待つ。
エレベーターが開くとまた
手を引かれ、鍵を奪い取った消太くんが
部屋の鍵を開ける。
わけもわからず戸惑っていると
再び手を引っ張られ
そのまま私もろともベッドにダイブした。