第5章 母校
……と思っていたのは数十分前の出来事。
気がついた時にはカオス状態。
ミッドナイトに勧められ、一緒にテキーラを飲み出したひざしくんはダウン。
ミッドナイトは呂律が回らない口で
だらしらいわねぇ〜マイクゥ〜とひざしくんをバシバシ叩きながら高笑いしている。
消太くんは置き物の招き猫に話しかけている。
私もミッドナイトとひざしくんとテキーラを何杯か飲んだが、まだまだ酔えていない。
…とゆうか、この状況では酔えない。
「霞ちゃ〜ん!お酒足りてらいんじゃらいのぉ〜!?」
キャハハ〜!とミッドナイトがテキーラを勧めてくるが、私はすでにワインに切り替えていたため遠慮した。
消太くんは顔色は変わらず真面目な顔で招き猫に「教師とは甘やかすだけではダメなんだ、霞」と話しかけている。
てゆうか、それ私と間違えてるのかい!
ひざしくんはもうピクリとも動かない。
ただの屍のようだ。
あーあ、カオス。
こんな時は自分も少し酔えればなぁ。と思う。
そんな先輩方の姿を呆れながらも微笑ましく見ていると少し正気を取り戻したミッドナイトが話しかけてきた。
「これから過保護な兄貴たちが二人も側にいるから大変ね、あなたも。」
「あはは、随分頼りになる兄貴たちですこと!」
「そろそろお開きにしましょうか、
ほら、マイク!相澤くん!帰るわよ!!」
ミッドナイトが二人を強めに叩く。
「オ、オレ…もう無理…」
と、ひざしくんが呟き
ミッドナイトはまったく!と大将にタクシーを頼んでいた。
「ほら相澤くん、
霞ちゃん送って行くんでしょ?」
「もうこんな時間か、帰るぞ霞。」
そう言って招き猫を抱える。
「まだ間違えてるんかい!!!」
思わず、突っ込んでしまった。