第5章 母校
「ヘイ、霞!
ちゃんとホテル取ってきたか!?
仕事終わったらディナータイムだぜぇ!?
アーユーオーケー!?」
「うん!もちろん。
日帰りで来るなんて無茶しませーん」
「それは俺のこと言ってんのか」
職員室で挨拶を済ませた後、
ひざしくんと消太くんが校門まで見送りに来てくれた。
この後は不動産屋へ行って
雄英近くのアパートを探すつもりでいる。
実家から通うには少し遠いからだ。
「消太くんも一緒に飲みに行く?」
「ああ、顔出すよ」
「オイオイ、オレが誘うといつも断るくせによーう!!!消ちゃんよう!!!」
「その呼び方やめろ」
ひざしくんが絡んで迷惑そうにしている消太くん。
お互い歳は取ったが昔と変わらない二人の関係に安心する。
「じゃあ、二人とも。また後でね!」
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不動産屋を何軒か回り、
内見をしてから契約を済ます。
雄英から歩いて30分ほどのアパートに決めた。
雄英の近辺にはヒーロー事務所がなく、
教師陣が交代でパトロールに当たっているので
パトロールがてら個性の雲で移動すれば良いので多少遠くても問題はなかった。
もうすぐひざしくんとの約束の時間になるので、再び雄英高校の校門まで戻ってきた。
春休み期間中なので生徒はおらず、
校門に寄りかかりながらひざしくんを待つ。
少し待つと教員玄関の方から賑やかな声が聞こえた。
顔を覗かせるとひざしくんと消太くん、
それにミッドナイトが並んでこちらに向かってきている。
「いつもの所っしょ、やっぱ!!!」
「え〜、せっかくレディーが2人もいるんだもの。
たまにはお洒落なバーなんてどう?」
「俺はどこでも。」
ミッドナイトとひざしくんは私服姿で
ひざしくんはいつもは立てている長い金髪を後ろでまとめてある。
ミッドナイトも綺麗な黒髪を後ろでひとつ縛りしていた。
消太くんは普段着、もとい真っ黒のヒーロー服だ。