第5章 母校
開けてすぐに目が合ったのは
着ているのか着ていないのかわからないほどの薄いタイツに際どいボディスーツの18禁ヒーロー、ミッドナイトこと香山先輩。
先輩も高校生以来会っていないので久しぶりの再会だ。
「あらあらあらあら!!!
霞ちゃんじゃない!!!!!」
キャ〜〜〜とミッドナイトが叫ぶ。
「ヘイヘイヘーーイ!!!
やっと来たか、待ってたぜ霞!!
ハウアーユー!?!?」
ミッドナイトのすぐ横にいたひざしくんもこっちに気が付いた。
「香山先輩!ひざしくんも!
お久しぶりです!!!」
見知った顔を見てすぐに緊張が解けた。
窓側の奥の席でパソコンの間から
消太くんが手をヒラヒラ振っているのが見えた。
私も軽く振り返す。
「これ、福岡土産です!
皆さんで食べてください。」
ミッドナイトに手土産を渡すと
袋の中を覗き、わ〜い!と喜んでくれた。
「来月からこちらでお世話になります、
クラウディアこと白雲霞と申します。
皆さん、よろしくお願いします。」
職員室にいる先生方に一礼して挨拶をした。
「いや〜、女性が増えると華やかでいいですな」
「マッタクダ」
大きな四角い身体のセメントス先生と真っ黒な身体に白い歯が特徴的な一見不気味な風貌にみえるエクトプラズム先生が声をかけてくれた。
オールマイトは入試試験から参加していて
すでに席も用意されているようで
自分の席に座っていた。
私は来月の入学式に間に合うように
引越しを済ませるつもりだ。
根津校長からは新入生のヒーロー科の副担任をやってもらうと言われ、新入生のヒーロー科を担任する消太くんと赤いヒーロー服で筋骨隆々のブラドキング先生には直接頭を下げてご挨拶をした。
「まあ、気楽に行こう」
「よろしくな!」
「私もヒーロー科新一年生の授業を受け持つことになっているんだ!よろしくね。」
オールマイトもニコニコ笑ってくれている。
とても心強い。
「はい、皆さん。
改めてよろしくお願いします!」