第4章 突然の訪問者
そして二人でコーヒーを一杯ずつおかわりして
仕事の話もそこそこに近況を報告する。
消太くんの同僚の話、生徒の話。
私の勤務先の話、今まで勤務してきた事務所の話。
時間が経つに連れ、まるで高校時代に戻ったかのように
くだらない事から悩み事まで、いろいろ話した。
それから2時間ほど会話が弾み、
喫茶店にも人が増えてきたので
マスターに挨拶をして店をでる。
「え!?日帰りなの!?」
「ああ。要件は済んだしな。」
「え~~~、これから美味しいお店
連れて行こうと思ったのに~~~~っ!!!」
「俺に奢らせる気だろ、それ」
消太くんがジト目で見つめてくる。
それにしても日帰りとは思わなかった。
久しぶりに会えたんだし、もっとゆっくり話したいな~。
なんて。
「あ、そうだ。うち泊まって行く?」
ご飯食べて飲んでから、また家でも飲めるよ?
おつまみくらいなら作れるよ?
と、消太くんに提案してみる。
いい考えだと思ったんだけど・・・
消太くんを見ると、とてつもなく怖い顔をしていた。
「おい、
年頃の女が気軽にホイホイ男を家に上げさせるんじゃねえ。
危ないだろうが。」
な、なるほど・・・
そうゆうので怒ってらしたのね・・
まったく気にしてなかった。
気を付けよう。
それにしてももう私も29歳なんだけど
まだまだ子供扱いなのね。
仕方ないか、妹みたいなもんだもんね。
ちなみに前に住んでいたアパートに
ひざしくんが来たことがあったが兄貴分はノーカウントだろう。
でも余計なことは言わないでおく。
「は、はーい。気を付けまーす!」
「で、どこのメシ行くんだ。
まだ時間あるから付き合ってやる。」
なんだかんだ、私に甘いのだ。消太くんは。