第38章 校外研修会
「もうレポート終わったの?」
「はい。消太くんにチェックしてもらってから
校長先生に視てもらおうと思ってるんですけど
消太くんはまだ来てないですか?」
「今日はまだ見てないわね~。
まだ寝てるんじゃないの?」
コーヒーが注がれ、ゆらゆらと湯気が立つマグカップとトースターに放り込んでこんがりと焼けたパンを手に取ってミッドナイトさんの向かいに腰を降ろした。
「霞ちゃんって、美人で性格も良い上に
仕事も早いなんてハイスペックすぎよね~。
つくづく相澤くんにはもったいないわ。」
「いやいや、褒めすぎですって……
美人っていうならミッドナイトさんの方ですし
性格の良し悪しは人それぞれですって。
それに、消太くんはああ見えて学生の頃人気あったんですよ~?」
「え!何その話~!!!
初耳なんだけど、詳しく!!!」
ミッドナイトさんはわかりやすく前のめりになった。
「消太くん、3年生になってから
メキメキと実力つけてきてたし
ヒーロー科で目立ちたがらないのが逆に目立ってて
アンニュイな雰囲気がかっこいいって言ってる子が
けっこういたんですよ~!
筋肉ついてガタイも良くなってたし、元々端正な顔立ちだから……」