第37章 青い空と青い春
「お兄ちゃんならきっと、
『心操くんが自分で掴んだチャンスなんだから、ドーンと構えてろ!わかってくれる奴はちゃんといる。』って言うかな。」
心操くんも同じように少し空を眺め、フッと笑った。
「俺、霞先生ならそう言うかな、って思ってましたよ。」
「………え?」
「俺は、霞先生のお兄さんの言葉っていうより、霞先生の言葉って感じがしますけどね。
まぁ、お兄さんのこと知らないので何とも言えないですけど。」
「………そっか。
うん、なんか嬉しいな!それは!」
私は、少しでも近付けているのだろうか。
尊敬する兄に。
「俺は、自分の夢の為にこれからも精進します。
まだまだ始まったばかりですから。
………でも、霞先生、ありがとうございました。
本当に感謝してます。
これからも、よろしくお願いします。」
心操くんは恥ずかしそうにしながら、軽くペコッと頭を下げた。
何だか、励ますより先に励まされてしまったような気がする。
私は頑張れよ!って意味を込めて
心操くんの頭をグリグリっと撫でた。