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partly cloudy 【ヒロアカ】

第37章 青い空と青い春







「心操くーーーん!!!」

「霞先生。」


自主練をしている心操くんを見つけて走り寄った。



「正式に!編入が認められたよ!!
詳しい事は担任の先生からまた話しあると思うけど!」

「………!」


心操くんは驚いた顔をしてから、
一瞬、暗い表情になった。
そしてグッと捕縛布を握り覚悟を決めた顔をした。


「…ありがとうございます。」


私はつい嬉しくてハイテンションで伝えに来たが
心操くんは何だか百面相をしている。
(あまり表情に出ないのでわかりにくいが)


「………なんかあった?」

「いや………
霞先生、わざわざ走ってきてくれたんですか?」

「そりゃ、もう!
職員会議終わってすぐ飛び出してきて
相澤先生に呆れられたよ!」


想像ついたのか、心操くんはフッと笑った。


「………嬉しいです。
念願のヒーロー科に……。
やっとスタートラインに立つことができた。
相澤先生と霞先生のおかげです。」


「心操くんが頑張ったからだよ。」


「………普通科ってヒーロー科目指してた奴が結構いるんです。
俺はたまたま体育祭で目立って、たまたま先生に声かけてもらえて………恵まれてた。
ヒーロー科に編入できるのは嬉しいです。
でもやっぱり、普通科のみんなを裏切ってしまったような気持ちになります………。」


ああ、それで一瞬暗い表情をしたのか。
本格的に編入が決まったといっても今すぐ編入ではない。
おそらくは2年生になってから合流、という形になる。
同じクラスの友達に編入が知れ渡ってからの生活を危惧しているのだろう。
きっと喜んでくれる人ばかりではない、妬み嫉みをぶつけてくる人もいるはず………。
そこまで考えてあげられていなかった………。




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