第35章 深く深く
朝はギリギリになってしまったが、
午前、午後と授業終え
心操くんの自主練に付き合って
職員室に戻ってから書類整理をして
寮へ戻ってくる頃にはすっかり夕飯時だった。
「え?今日何があるんですか?」
談話室の大きな机に所狭しと並んだご馳走。
ブラド先生とハウンドドッグによってソファーが運ばれていて、ミッドナイトさんと13号がお皿やグラスを並べていた。
「今日はクラウディアの快気祝いです!」
「ランチラッシュがたくさんご馳走作ってくれたのよ〜!」
思ってもいなかった応えだった。
「え〜!?嬉しい!!!」
「もう少し人数揃ったら始めましょうか。」
「あ、準備お手伝いします!」
ミッドナイトさんからお皿を受取り、豪華な料理の近くに並べていると仕事を終えた先生方が集まってきた。
消太くんに連れられて、エリちゃんも談話室へやってきたのでソファーに座るように促した。
「わぁ、お料理がたくさん!」
「ね!美味しそうだよね!
エリちゃんはリンゴジュースでいい?」
うん!という返事を受けて
子供用のコップにリンゴジュースを注いだ。
「霞がメインなんだから、何もしなくていーんだぜぇ?
ほーら、シットダウン。」
「ありがとう、ひざしくん!」
有難い気遣いをもらって
エリちゃんの隣に腰掛けた。