• テキストサイズ

partly cloudy 【ヒロアカ】

第35章 深く深く





起きたら随分と時間が経っていて
本当なら早い時間に起きて消太くんを帰らせて
自分もゆっくりシャワーを浴びて、
などと考えていたのに気が付くと時間ギリギリ。

幸い、いつも起きて準備する時間だったので
遅刻することはなさそうだけれども……。




「もう!体力オバケ!!!」


「お前が音を上げんのが早すぎなんだろ。
自分の体力のなさをどーにかしろ。」



ベッドでゴロゴロしている消太くんを叩き起こし
早く自室に戻るように促す。
私は素早くシャワーを浴びる為、シャワー室へ向かおうとギャーギャー文句を言いながら一緒に部屋を出た。



「あ」


消太くんが思わず漏れたように声を出して動きを止めたので、私も消太くんの目線を追った。


「い…今、霞ちゃんの部屋から出てきたわよね!?
え、ちょっとちょっと!もしかして…!?」


部屋着姿のミッドナイトさんが
今にも飛び掛かってきそうな程、興奮状態で立っている。



「ミ、ミッドナイトさん?
おはようございます…とりあえず!!
落ち着きましょう!?ね!?!?
ちゃんと話します!話しますから!!
とりあえず時間ないから、今!」


「青春なのね!?ついになのね!?!?」


「あとできちんと説明しますからァ!」


ミッドナイトさんは興奮冷めやらぬまま、グイグイと距離を詰めてきた。
私の肩を掴み、矢継ぎ早に質問責めをしてくる。
完全に獲物を捕らえたハンターの目……。

消太くんに助けを求めようとするも
気が付いた時にはエレベーターのドアが閉まりかけていて、
消太くんは健闘を祈る、とばかりに片方の手で親指を立てた。



「逃げた!ミッナイ先生!!
消太くん逃げたってば!!!」


「逃がさないわよ、霞ちゃん~♪」


私を掴んで離さないミッドナイトさん。
ペロリと舌なめずりする姿はとてもセクシーだけれど、今はそれどころではない。



「とりあえず準備させてくださーーい!!」





/ 446ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp