第34章 踏み出す一歩
退院して学校に戻ってから
そのままオールマイトのお手伝いをしていたので、一足お先に上がらせてもらって教師寮へ帰ってきた。
自分の部屋に荷物を置いてから、私が向かったのはエリちゃんの所。
「エリちゃん、ただいま〜!」
「霞ちゃん!」
今日も可愛らしい服に身を包んだエリちゃんが駆け寄ってきてくれた。
腕を広げてエリちゃんを抱き留め、久しぶりの再会を喜んだ。
エリちゃんは13号とお絵描きをしていたようで色鉛筆を持ったままだった。
「エリちゃん、元気だった?」
「うん!いろんな人たちがたくさん遊んでくれたよ!」
それはよかった!と再び抱きしめる。
「クラウディア、おかえりなさい。
心配しましたよー。」
13号がエリちゃんに聞こえないようにこっそりと労いの言葉をかけてくれた。
「ありがとう、13号。
もう大丈夫だよ!」
「それなら良かったです!」
私はにっこりと笑顔を返した。
そのまま少しエリちゃんとお絵描きをして遊んでいると、消太くんがやってきた。
「エリちゃん、おやつ持ってきた……霞もいたのか。」
「消太くん、お疲れ様。」
スタスタと近付いてきて
机の上に可愛らしい缶に入ったクッキーを置いた。