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partly cloudy 【ヒロアカ】

第32章 立ち込める暗雲






「入っていいよ。」


リカバリガールから声をかけられて
霞の処置室へ戻った。


うつ伏せから仰向けに変わっている。


「とりあえずは背中の火傷の治癒をしたよ。
他の火傷部分は追々だね。」




その後、霞は一般病棟の個室へと移された。
リカバリーガールは他の患者をみてくると去って行った。
今日は病院の仮眠室に泊めてもらうらしい。



「火傷の痕、残らないといいなァ。
嫁入り前の女の子なんだしよ。」

「そうだな。」

「……オマエ、もらってやんねーの?」

「あ?」

「嫁に、さ。」


いつになく真剣に、揶揄う様子もなく
マイクが霞を見つめている。


「霞の気持ち、知ってんだろ?」

「何で今、そんな話しなきゃいけないんだよ。」

「今だから、だよ。
霞はオレの大事な妹分だ。
幸せになってほしい。でもさ~、
相澤も、オレの大事な親友なワケ。
だから、オマエを救ってやりたいのよ。」


俺は黙ってマイクの話を聞いた。
二人とも目線は霞を見つめていた。


「オマエ、気付いてないかもしれないけど
霞の前だと朧の話するんだってな。
オレや香山先輩の前だと頑なに話さないのに。
霞が朧の妹だからか?違うだろ?
それって相澤が、霞の前では自分を許せているってことじゃねーの?」




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