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partly cloudy 【ヒロアカ】

第32章 立ち込める暗雲






プルルルル


「ハロー、こちら雄英ハイスクール。」


マイクがやる気なさそうに電話を受けた。
ちゃんとしろよ、まったく。



「は!?!?」


マイクがでかい声を出すなり
勢いよく立ち上がった為、
マイクが座っていた椅子が音を立てて倒れた。


はい、はい、と深刻な表情で
時折メモを取りながら電話先の話を聞いている。


マイクの取り乱しように他の先生方も手を止めた。
何かあったのか?



ガチャ、受話器を置く音と共に
みんながマイクに注目した。
呆然と受話器を眺めているマイクに声をかけた。



「どうした?」


「霞が………意識不明の重体だって……」



職員室の空気が一瞬で凍り付いた。
俺も言葉が出ない。
それに身体が金縛りにあったかのように動かない。



「電話は警察からかい?
病院は!?とにかく、向かおう。」


オールマイトさんが立ち上がった。


「敵連合の荼毘と、会敵したって……。
病院は……」


みんなの話す声が遠くに聞こえる。
寒くもないのに指先が震える。
否が応でも思い出してしまう、あの時の感覚を……。


白雲………。



「相澤くん!聞いてるかい!?
深呼吸して、一旦落ち着こう。」


「相澤………」



ハッと気が付くと、
俺はオールマイトに肩を揺すられ、
マイクは心配そうに覗き込んでいた。



「……すみません、大丈夫です。」


「すぐに病院に向かおう。
校長とリカバリーガールに話してくるから、
準備しておいて!」


オールマイトが走って職員室を出るのをただただ見つめるしかなかった。




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