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partly cloudy 【ヒロアカ】

第32章 立ち込める暗雲






再び荼毘の手から蒼炎が放たれる。
それを雲の壁で受け止める。


「あっつ…!」


「あ、いけね。
焼死体はダメって言われてんだったわ。
このお使い、俺よりミスターの方が向いてたな。」


荼毘が更に火力を上げた。
私を焼き殺せない上に騒ぎを起こして他のヒーローが来るのは奴も困るはず。

広範囲の攻撃は、おそらく来ない。
一か八か!


雲を盾にしたまま荼毘との距離を詰め、死角から後ろを取って荼毘の脳天目掛けて蹴りを繰り出す。
体勢が崩れた所で地面に叩きつけ、手を後ろ手に捻り上げた。



「私を狙うのは死柄木の命令かしら?
目的は何?連合はどこにいる、答えなさい!」


「残念ながらアイツじゃない。
俺も詳しくは知らないが、お前のDNAに用があるらしいぜ?
同等の個性を引き継がせるには近しいDNAが好ましいんだと。」


死柄木の命令じゃない?
だったら誰が………
DNA?個性を引き継がせる??
まったく意味がわからない。


「もう一つ。
引石健磁、敵名マグネが死ぬ前に最後に訪ねたという親友を知ってるわね?」


「マグ姉の親友?
……ああ、トゥワイスが情報流しちまったオカマか。
よーく覚えてるぜ、こんがり焼いてやったよ。
最後はギャーギャー泣き喚いてたっけなァ。」



荼毘を押さえつける腕に力が入る。


「ふざけんな!!
人の命を何だと思ってんのよ!!」


「ハハハッ、他人の命なんて興味ないね。」



押さえつけていた腕に足をかけ更に力を込めた。
グッと荼毘から声が漏れた。
骨がメキメキと軋む音がした。




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