第31章 あたたかい場所
美味しいラーメンに舌鼓を打ち、
そのままおじさん達と屋台で軽くお酒を飲んでからホテルに戻ってきた。
シャワーを済ませ、冷蔵庫に入っていた水を飲み干した。
髪を乾かしてからベッドに横になった。
今回は瓦礫の撤去のお手伝いで来ただけだが、こっちで働いてきた時を思い出して少し切なくなった。
ホークスやマッスルレディ、住んでいたアパートの近くのカフェのマスター、居酒屋で居合わせたおじさん達やスーパーで顔を合わせたおばさん達。
こっちで働き始めてから出会った人たちは暖かい人たちばっかりだったなぁ。
しみじみと考えながらボ~ッと天井を見つめていると、携帯電話が震えた。
「もしもし。」
『お疲れ。今いいか?』
電話の相手は大好きな人。
ついさっきまで第二の故郷のことばかり考えていたのに、瞬時に引き戻された。
やっぱり私は大好きな人の隣にいたいのだ、どうしても。
「あと寝るだけだから大丈夫だよ。
何か問題でもあった??」
『いや、問題はないよ。
まぁ、マイクとオールマイトはお前のやってた事務処理を二人掛かりでも終わらないらしくて大変そうだがな。』
「うわ、申し訳ないな!
明後日には帰るつもりでいるからって伝えてね。」
『いいだろ、たまにはガッツリやらせておけば。』
興味なさそうな消太くん。
ひざしくんはともかくオールマイトに事務仕事をさせておくのは流石に忍びない。
お土産たくさん買って帰らなくちゃ。