第30章 シンプル
《荼毘は退き、敵は消えました!
エンデヴァー!そしてホークス!
守ってくれました!命を賭して
勝ってくれました!
ありがとう!ヒーロー!!!》
リポーターの声で危機が去ったとわかる。
荼毘……敵連合……、
急に動き出した。
やっぱりノリちゃんの件、関係あるのかな。
「と、とりあえず一件落着ッスかね」
ひざしくんが呟き、
オールマイトは大きく息を吐いた。
「オールマイト、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫。ありがとう。
霞くんこそ元勤務先だから心配だろう、大丈夫かい?」
「……はい。
様子を見て、復興のお手伝いに行かせてもらおうと思います。」
「それがいいね。
学校のことはこっちで何とかするから。」
オールマイトがニコッと笑ってくれて
また身体の力が抜けたところをひざしくんが支えてくれた。
「事務仕事変わってやるから、早めに行ってやれ。」
「そうだね!できることは手伝うよ!」
「はい!ありがとうございます。」
私は床に座り込んだまま、二人にお礼を伝えた。